後宮の棘 行き遅れ姫の嫁入り
「皮肉なものね――」自国で虐げられ、敵国である湖紅国に嫁ぐことになった行き遅れ皇女・劉翠玉。
彼女は敵国へと向かう馬車の中で、自らの運命を思いポツリと呟いていた。
翠玉の夫となるのは、湖紅国皇帝の弟であり、禁軍将軍でもある男・紅冬隼。
翠玉は、愛されることは望まずとも、夫婦として冬隼と信頼関係を築いていきたいと願っていた。
そして迎えた対面の日……自らの役目を全うしようとした翠玉に、冬隼は冷たい一言を放ち――? チグハグ夫婦が織りなす後宮物語、ここに開幕!
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