秘剣 梅明かり なまけ侍 佐々木景久
北陸の小藩・御辻藩(みつじはん)の藩士、佐々木景久(ささきかげひさ)。
人並外れた力を持つ彼は、自分が人に害をなすことを恐れるあまり、世に背を向けて生きていた。
だが、あるとき竹馬の友、池尾彦三郎(いけのおひこさぶろう)が窮地に陥る。
父の代から確執がある後藤左馬之助(ごとうさまのすけ)が、彼との決闘を望んだのだ。
左馬之助は一流の剣客。
一方、彦三郎は剣の腕がからきしで、立ち合えば命はない。
景久は友を救うべく、己の生きざまを捨て、決闘に割って入ることにした。
勝算はある。
彼は生来の剛力だけでなく、師から秘剣・梅明かりを授けられており――
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