典型的な政略結婚をした俺のその後。
祖国を守るため、大国ドルマキアに側室として差し出された小国の王子、ジェラリア。
彼を待っていたのは、側室とは名ばかりの過酷な日々だった。
しかし執拗な責めに命すら失いかけたある時、ジェラリアは何者かの手で王宮から連れ出される。
それから数年――ジェイドと名を変えた彼は、平民として自由を謳歌しながら、裏では誰にでも成り代われる身代わり屋として活躍していた。
そんなジェイドのもとに、王宮から近衛騎士団長であるユリウスが訪れ、ある依頼を持ちかける。
それは、「失踪した側室ジェラリアに成り代われ」というもの。
自分自身に成り代わる、という奇妙な仕事を請け負ってしまったジェイドは、次第に捨てたはずの過去の幻影に囚われていき―― ※電子版は単行本をもとに編集しています。
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