金沢行きの飛行機の中で、うたた寝をしていた主人公は、何度も繰り返しみている夢をみていた。<br />ふと目覚め、三人掛けのシートの空席となった真ん中を挟んだ通路側に和装の女がいるのに気付いた。<br />少女のような無邪気さを漂わせる彼女からは夢でかいだのと、同じ香りが漂ってきて…。<br />泉鏡花作のわらべ唄の歌詞をモチーフに描かれた幻想短編。<br />