青空のルーレット
俺達はビルの窓拭きだ。
俺達は今日もビルの外に浮かんで、窓を拭いている。
気楽な稼業、呑気な商売。
ときどき危険、死んだ奴アリ。
俺達が窓を拭いているのは、メシを喰うためだ、家賃を払うためだ。
しかし、俺達が窓を拭いているのは(誓ってもいい)、夢を見るためだ。
……燃えるような夢を抱いて、都会の片隅で働く男たちの篤い友情を描く、感動の物語「青空のルーレット」。
のびやかな文体と小説家的資質を高く評価された、第十六回太宰治賞受賞作「多輝子ちゃん」を併収。
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