東京・上野の本牧亭は、落語や講談の中心地として、人々に親しまれていた。<br />そこにつどう落語家、講談師、なじみの客たち、そしてあるじ。<br />客席、舞台、そして楽屋うらが一体となっての、ちょっと哀愁をただよわせた人間模様。<br />芸を愛し育てた人々が住むどこか懐かしい別世界の物語。<br />第50回直木賞受賞作。<br />