禁酒宣言 ――上林暁・酒場小説集
世に私小説というものがあり、今ではなんとなく遠ざけられているが、実は近代日本文学の有力なスタイルなのではないかという指摘もある。
というコムズカシイ話はさておき、『禁酒宣言』は代表的私小説作家の一人上林暁が自らの酔態ぶりを描いた13編からなる短編小説集。
題名とは裏腹の飲み屋通いのお話です。
「飲み屋とは、女将との会話が人生であり神話的な広がりを持つ独特の空間である」ことがしみじみとわかります。
季節を問わずお酒がおいしい方々にうってつけの一冊。
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