時は江戸、寛延2年。<br />備後国三次の武家の子息で、16歳の稲生平太郎は、肝試しのため比熊山に入った。<br />その山にある「天狗杉」に触れると、物怪の祟りがあるという。<br />果たして山を下りた平太郎の住む屋敷を、一カ月にわたって様々な怪異が襲う──。<br />じわりと怖い、でもどこかユーモラス。<br />江戸時代に実話として流布し、泉鏡花や水木しげるも愛した怪談「稲生物怪録(いのうもののけろく)」を、まんがで楽しむ。<br />