高校三年になった麻里子は、将来への不安からか周囲との隔たりに苛立ちを隠せない。<br />そんな折に起きた「毒入りジュース事件」の容疑者が同じ聴覚に障害のある少年だと知り、麻里子は自らの思いを重ねて彼に会いに行くが、彼女を拒絶する厳しい言葉に衝撃を受ける……。<br />少女のひたむきさが胸に迫る傑作長編。<br />