自由のない家族関係を嫌う美里は、一回り年上の恋人と彼の息子が住む家に転がりこむ。<br />お互いに深く干渉しない気ままな生活を楽しむ美里だったが、突然の恋人の失踪でそれは破られた。<br />崩壊寸前の疑似家族は恢復するのか? 血の繋がりを憎むのに、それを諦めきれない三人。<br />「家族という概念は放浪の旅に似ている。<br />人はまるで終わりのない旅のように、いつまでも本当に安らげる自分の居場所を探していく」――千早茜