貧困のどん底からキムラに救われた絢野クチルは、政治家を目指して大学に通い、夜はピロウボーイとして女たちと関係をもつ。<br />女たちはみな問題を抱えているが、クチルとの関わりのなかで、立ち直っていく。<br />一方、クチルの部屋には、謎の同級生知紅が押しかけて居候となり、クチルの帰りを待っている――。<br />〈政治〉と〈愛〉と〈ミステリ〉。<br />アガサ・クリスティー賞作家が挑む新境地。<br />