私の見た「昭和20年」の記録である。<br />満23歳の医学生で、戦争にさえ参加しなかった。<br />「戦中派不戦日記」と題したのはそのためだ――(「まえがき」より)。<br /> 「歴史」「死」に淡々と対峙する風太郎の原点がここにある。<br />終戦直後の日本人の生活精神史としても実感できる貴重な記録。<br />