紺屋の大店の末娘おたえは、幼くして両親を亡くし、叔父の店で育った。<br />奉公人の弥吉は、5つ年上の型付け職人。<br />いい仲になった2人を、叔父は夫婦養子にと考えていたのだが……。<br />ささやかな幸せを求め健気に生きている、そんな女の一途な想いを情感溢れる筆致で細やかに描いた、珠玉の時代小説7篇を収録。<br />