偉大な師にして父親の親鸞に認めてもらおうと善鸞は東国行きを志願するが、父子の懸隔はかえって広がる。<br />一方で最後の闘いの時も迫っていた。<br />怪僧・覚蓮坊、謎の女借上・竜夫人、若き日に出会ったツブテの弥七、黒面法師らとの、永く深い因業が解き明かされる。<br />そして、九十歳で入滅――。<br />渾身の三部作、完結。<br />