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風の群像

幕府開府で戻った平穏も束の間、兄弟による二頭政治は綻(ほころ)び始めた。
嫡子義詮(よしあきら)を溺愛する尊氏に芽生えた、弟と己れの落し種直冬(ただふゆ)への疑心は、足利一門の骨肉食む内乱を生んだ。
燻る南朝の火種は燃え立ち、再び策謀渦まく権力興亡の世に。
南北朝動乱を風のごとく駆け抜けた武士(もののふ)たちの春秋を描く、著者畢生の傑作。




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