昭和30年代、大阪・猪飼野――当時一千余人の構成員を擁したといわれる’明友会’は、猪飼野がうみだした朝鮮人愚連隊だった。<br />しかしその明友会は、昭和35年、山口組との抗争に敗れ壊滅。<br />三丁目長屋に住む十代のノブオ、ヒウォン、ミツアキ、ヨーカ、わたし、そしてリーダー格の百番地のマサオたちは、時代と地域の色濃い空気に翻弄され影響を受けながら、やがてそれぞれの道を突き進んでいく。<br />