その男、山下太郎は、満州で莫大な財産を築くも、敗戦ですべてを喪った。<br />しかし、戦後復興の核心となる石油を欧米制に依存している現実を危惧し、69歳でアラビア石油を創業。<br />世間から’山師’と揶揄されながら、中東で「日の丸油田」を見事打ち立てた――。<br />日本近代興亡の中で成功と没落、再興を成し遂げた、忘れられた破格の豪傑・山下太郎を、『天皇の料理番』著者が描ききる!