狂歌師・宿屋飯盛はその族籍を四民の外の「遊民」に区分けられたという。<br />名称に潜む軽侮、対する反骨。<br />文学の毒を練り風雅の妙を極めた「遊民」たる江戸文人たちの人、生活、作品を論じ、江戸文学の根幹に迫って精髄を伝える石川淳の真骨頂8篇。<br />「山東京伝」「横井也有」「其角」「長嘯子雑記」ほか。<br />読売文学賞受賞。<br />