なぜ、それが’物語・歴史’だったのだろうか――。<br />おのれの胸にある磊塊を、全き孤独の奥底で果然と破砕し、みずからがみずから火をおこし、みずからの光を掲げる。<br />人生的・文学的苦闘の中から、凛然として屹立する’大いなる野性’坂口安吾の’物語・歴史小説世界’。<br />