郷里の村の森を出、都会で作家になった語り手の「僕」。<br />その森に魂のコミューンを築こうとする「ギー兄さん」。<br />2人の’分身’の交流の裡に、「いままで生きてきたこと、書いてきたこと、考えたこと」のおよそ総てを注ぎ込んで’わが人生’の自己検証を試みた壮大なる’自伝’小説。<br />『万延元年のフットボール』『同時代ゲーム』に続きその’祈りと再生’の主題を深め極めた画期的長篇。<br />