暴君ディオニスを殺そうとして死刑を言いわたされたメロスは、妹の結婚式に出るために、親友のセリヌンティウスに身代わりになってもらう。<br />「3日以内に戻ってくる。<br />」という約束のもと、40キロはなれた家へ向かったのだが、再び市へと戻るべく走るメロスの前に、次々と困難がおそいかかる--。<br />表題作のほか、「ろまん燈籠」「黄金風景」「新樹の言葉」「葉桜と魔笛」「善蔵を思う」「佳日」の全7編を収録。<br />