文字を読むことが不得意だった僕は、勉強が大嫌いだった。<br />小学生4年生のとき、僕は区の図書館に一人で入った。<br />その頃、僕は電波というものに興味を持っていたから、それに関する本を探そうと思った。<br />その一冊を読むことで得られた経験が、たぶん僕の人生を決めただろう――。<br />『喜嶋先生の静かな世界』の原点となった自伝的短編小説。<br />