囚われの盤
魯国出身の公輸盤は、君主に忠実に使える父のもと裕福な家庭で過ごした。
彼には、密かに心を寄せる人物ーイチーがいた。
だがイチは、その類い希なる才能を盤の父に見いだされ、ついに父の妻の一人となってしまう。
これ以上は一緒に生きていけないということが分かり、絶望の淵立たされていた時に、盤はイチに呼び出される。
そこで見せられたのは、生きているのかと見まごうほど精巧につくられた喜鵲の木製工作だった。
その作品の素晴らしさに目を奪われていたのも束の間、盤の家がある方で大きな騒動が起きていることに気付く。
イチも連れて逃げようとした盤だが、イチは忽然ときえていた。
そしてこの日を境に、二人の人生は大きく枝分かれしていく。
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