十九歳までの人生の三分の二を他家の「人質」として過ごした苦労人、徳川家康。<br />家康には、後の世の人に「徳川四天王」とよばれるようになった、名臣中の名臣がいた。<br />酒井忠次、本多忠勝、榊原康政、井伊直政である。<br />今川家に忍従するように仕え、武田家とは死闘を繰り広げ、信長、秀吉と互角にわたりあえるまでになり、苦労に苦労を重ねてついに天下をつかんだ家康――。<br />四人の男はいかにして家康をささえて天下を取らせたのか。<br />