二天一流の遣い手桜井俊吾は、肥後熊本藩の剣術指南役だったが、役を解かれ、市中に手習い所を開いた。<br />大火で妻子を失い、拾った子犬を武者と名づけ、つましい暮らしをしている。<br />だが男に攫われそうになり川に飛び込んだお鶴を助けたことから、俊吾の生活は一変する。<br />男は執拗に周囲の人の命を容赦なく奪い、俊吾に迫ってくる。<br />この事件で剣客として、町奉行所につながりのできた俊吾は、次々と厄介な事件に巻き込まれていく。<br />