「金なし、女なし」で迎えた40歳の年末。<br />だが元刑事・甲賀悟郎にとっては悪いことでもない。<br />運命の分かれ道には、かならず最悪の選択をしてきたからだ。<br />そこに「奥さんを保護しました」という警察からの電話。<br />借金苦で戸籍を売り偽装結婚した中国人女性が、怪我をしたうえ記憶喪失の疑いがあるという……嗚呼。<br />初対面の’夫婦’が巻き込まれる、と、と、と、とんでもない事態。<br />いったいどこの誰が絵図を描いたのか。<br />