12歳のまゆ子は、両親と離れて遠縁の「ナオコ先生」のもとで暮らしている。<br />ナオコ先生の営む「ひるま美容院」は、古くからのお客さん達によって支えられている昔ながらの小さなお店だ。<br />まゆ子は、つらい記憶のせいで声が出ない。<br />月曜日の夜、閉店後の美容院で、ナオコ先生は、まゆ子のためだけに丁寧にまゆ子の髪を洗って整える。<br />心を閉ざしていたまゆ子の声が、だれかに届く日はくるのだろうか。<br />