藩の剣術師範候補、甚十郎の泣きどころは、無類の怖がりなこと。<br />そんな甚十郎に縁談話が持ち上がる。<br />手習塾の師匠の娘弓枝は、よりによって怪談好き、しかも狐憑きの噂まである娘。<br />だが奥手の甚十郎は案外乗り気で、手習塾の子供らの水死の謎を追っている、平松左門もあきれるほど。<br />はたして、その結着は!?