「私、ただ野球がしたかっただけなんだよ……」鳥海真琴、23歳、サウスポー。<br />史上初めて、プロ野球のマウンドに立った女子投手。<br />3歳からバットを握った彼女は、中学で習得したシンカーを武器に、高校野球の世界に飛び込んだ。<br />甲子園に出られなくてもいい。<br />だって、私には野球しかないのだから。<br />大好きな野球への想いを抱え、強豪校の野球部に入部した真琴だったが、待っていたのは、目を覆いたくなるような「現実」だった……。<br />