戦中、戦後に渡り書き継がれた名作「日本婦道記」。<br />直木賞辞退作としても知られる金字塔、その31篇を網羅した完全版、初の文庫化。<br />武家の体面を保つために自らはつましい生活を送くる女。<br />その死によって初めて明らかになるその生活を描いた『松の花』や『髪かざり』『風鈴』などの連作短編集。<br />山本周五郎の作品の根幹を成すテーマである、「慎ましく生き、苦しみ、働く」という姿勢を貫く、傑作小説集。<br />