留学中に故郷の島国が消滅してしまった女性Hirukoは、大陸で生き抜くため、独自の言語〈パンスカ〉をつくり出した。<br />Hirukoはテレビ番組に出演したことがきっかけで、言語学を研究する青年クヌートと出会う。<br />彼女はクヌートと共に、この世界のどこかにいるはずの、自分と同じ母語を話す者を捜す旅に出る――。<br />誰もが移民になり得る時代、言語を手がかりに人と出会い、言葉のきらめきを発見していく彼女たちの越境譚。<br />