四世紀末の中国・東晋、腐敗した貴族政治が民衆を苦しめ、宗教叛乱が猛威をふるう時代。<br />軍に身を投じた博徒上がりの劉裕は、たったひとりで千人を超える叛乱軍を殲滅して名を挙げる。<br />北府軍総帥の劉牢之(りゅうろうし)に引き立てられて将軍となった劉裕だが、裏切りを重ねる劉牢之には与せず、一歩ひいて政争をながめていた。<br />しかし、帝位を簒奪した桓玄(かんげん)が暴政をはじめると、同志たちが劉裕に決起を促し……。<br />