1945年。<br />B29による空襲の翌朝、防空壕で女性の遺体が発見される。<br />首には刃物による切り傷が。<br />京橋署刑事の高峰は署長から思わぬ言葉を聞かされる。<br />「あれは、空襲の被害者だ」。<br />殺人事件のもみ消し――そしてまた殺人が起きる。<br />高峰は、中学からの同級生で特高に籍をを置く海老沢とともに、終戦をまたいで「戦時下の殺人」の犯人を追い詰めていく。<br />警察小説の旗手が満を持して描く、壮大な警察大河シリーズ、ここに開幕。<br />