碁の天才児・山岡慎太郎は、母・千鶴の手ひとつで育てられた。<br />母は慎太郎に、亡夫の仇敵である棋士の名を教え、その敵に勝つことを命令する。<br />亡夫は将来性抜群の碁打ちだったが、関東大震災の折に非業の死を逐げた。<br />しかもその死には、奇怪な謎が秘められていた――。<br />天才勝負師の青春を、激動の昭和期にからませて描く、異色サスペンス長篇。<br />
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