波の静かな月の美しい夜、粗末な礼拝堂の一室で復活祭を祝うパーティが開かれた。<br />出席者は社会的存在感の薄い、さまざまな国の’幽霊’たちばかり。<br />会話は機智にとみ諷刺にみちて、不思議な幻想の世界をかもしだす――みずみずしい感覚と大胆な手法から成った初期短篇集。<br />ほかに、「火草」「桟橋にて」「首のない鹿」「あいびき」の4篇を収録。<br />