旗本の屋敷を訪ねたお咲。<br />待ち受けていたのは、ある女に言い渡された「市中引廻し」を身代わりで受けるという恐ろしい話だった。<br />(「咲乱れ引廻しの花道」)夫の殺害を企てるも不首尾に終わり、牢に囚われた女。<br />高貴な血筋の女。<br />「わたくしの香りをお聞きください」身の上話を、ぽつりぽつりと――。<br />(「香華灯明、地獄の道連れ」)。<br />書き下ろし新作『別式女、追腹始末』も収録。<br />『天地明察』『光圀伝』の冲方丁、初の時代官能!