女にとって、夫という男は、何ものなのか。<br />「物事の始末が悪い」と言われ続けた著者が、この世の名残りに、散らかし放題に「始末」をつける。<br />劇作家同士、雑巾を縫う夫と山を歩く妻……。<br />見事に違う、個性鮮やかな夫婦の60余年を戯画化した、何ともおかしい自伝的連作集。<br />女流文学賞・紫式部文学賞、W受賞作。<br />