19世紀初頭、世界地図の中で樺太は唯一謎の地域だった。<br />樺太は島なのか、大陸の一部なのか。<br />樺太調査に挑んだ間宮林蔵は、苛酷な探検行の末、樺太が島であることを確認する。<br />その後、シーボルト事件に絡んで思いがけない悪評にさらされ、さらには幕府隠密として各地を巡った、知られざる栄光と不運の生涯を克明に描く。<br />(講談社文庫)