東大阪の中小メーカーマジテック創業者にして天才発明家の藤村登喜男が急逝する。<br />彼こそ、芝野健夫に事業再生家として歩むきっかけを与えた恩人だった。<br />芝野はマジテックを救うべく、曙電機から転じて奮闘する。<br />ものづくりニッポンを下支えする町工場に降りかかる難題と、自己の利益を優先する金融機関に翻弄され、苦境の渦に飲み込まれていく。<br />捨て身の最終戦を前にして、鷲津をも巻き込んで、芝野は決死の反撃を決断する。<br />