坂道と石段と石垣が多い町、夏流に転校してきたミチル。<br />六月という半端な時期の転校生なので、友達もできないまま夏休みを過ごす羽目になりそうだ。<br />終業式の日、彼女は大きな鏡の中に、緑色をした不気味な「みどりおとこ」の影を見つける。<br />思わず逃げ出したミチルだが、手元には、呼ばれた子どもは必ず行かなければならない、夏の城―夏流城での林間学校への招待状が残されていた。<br />