大晦日、王子稲荷に現れた狐火。<br />正月を迎え、三ケ日を過ぎた頃、王子稲荷近くで殺しが起こった。<br />神主と巫女は、女が斬り殺されるのをたしかに見たのだという。<br />探索のため現地に赴いた新八郎だが、肝心の女の亡骸が見つからない。<br />不可思議な事件に、狐の仕業という噂まで広まるが……。<br />南町奉行所内与力、隼新八郎が挑む怪事件。<br />表題作を始め、人の世の情けと理、表と裏を活写する七篇。<br />大人気シリーズ、堂々の第九弾。<br />