彼には、仲間がいた。<br />誰からも愛され可愛がられた。<br />イングランドを護る。<br />それが彼の望みだった。<br />だが、父王は、ノルマンディー公国から嫁いだエマに骨抜きにされ、国政は言うがまま。<br />デンマークからはクヌート軍に攻め込まれ、いまやイングランドは風前の灯だった。<br />だが彼はあきらめなかった。<br />運命に反旗を翻すのだ。<br />誰をも幸福にした王子の戦いの物語。<br />