左大臣の姫が、何者かによって腹を食い破られ、路傍でこと切れていた。<br />異様な死に様を見た左大臣は、犯過人の首に千貫文の値をつける。<br />荒れる都のただ中で、散楽舞の青年・小槌丸は、ある企みを抱えていた。<br />それは生き別れの兄であり、右大臣の息子である月夜彦を暗殺し、入れ替わること――。<br />