アメリカのスパイ小説「三重露出」を翻訳していると、作中に意外な人物が登場して、訳者の滝口を仰天させた。<br />沢之内より子という日本娘で、滝口がよく知っている女性と同一人物らしい。<br />しかも実在のより子は2年前、何者かに殺された。<br />この小説は、その死の真相を告げているのではないか……。<br />異色の設定で展開する、長篇ミステリーの名作。<br />