無限の迷宮を彷徨い続ける青年・光は、有限のホテルが建っているのを発見する。<br />光は支配人として従業員を雇い、客を呼び込むポスターを貼りに行く。<br />迷宮の中でブリキの動物を磨き、修理しながら玩具屋で働く女性・言海は、ポスターを見て、ひとりホテルを目指すことを決意する――。<br />人は生まれ落ちた迷宮から、外に出ることができるのか。<br />小説の根源を問う、若き才能による大胆で緻密な野間文芸新人賞受賞後第一作。<br />
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