会社の金の使い込みが発覚しそうになった井ノ口は,愛人である未亡人・安枝の殺害を謀る。<br />練りに練った計画はうまくいき、事件は迷宮入りかと思われた。<br />だが、目の不自由な安枝の遺児・利彦の奇妙な粘土細工の犬が、犯人を告発していたとは……。<br />みごとなどんでん返しが意表をつく表題作「粘土の犬」ほか4編収録の傑作ミステリー集。<br />