官能の行きつく果てに横たわる、生の荒廃。<br />生を支えるはずの性の力があまりにも大きく、逆に生を破壊してしまう可能性を秘めている。<br />性の極限には死が存在する――。<br />愛欲の深淵を通して滅びの歌をうたいあげる、立原正秋作品集。<br />「渚通り」「狂い花」「曠野」「双頭の蛇」「永い夜」の短篇5篇を収録。<br />