花袋『蒲団』を一刀両断。<br />明晰な論理で描く日本近代リアリズム興亡史ーー「『破戒』から『蒲団』にいたる道は滅びにいたる大道であったと云えましょう」。<br />日露戦争の直後に起こった文壇の新気運のなかで、その後の日本文学の流れを決定づける2作品が誕生した。<br />日本の近代リアリズムはいかに発生し、崩壊したのか。<br />自然主義から誕生した私小説が、日本文学史に与えた衝撃を鋭利な分析力で解明し、後々まで影響を与えた、古典的名著。<br />