自称・翻訳家の稲葉が、2年契約で借りた民家は、美しい山里の奥にあった。<br />東京の地上げ屋の魔手が伸びる中で、村人たちの他所者(よそもの)に対する目は厳しい。<br />謎めく稲葉の存在も、彼らには目ざわりのはずだ。<br />やがて稲葉も巻き込み、奇妙な事件が続発する! 恋と冒険の物語を見事な文体で描き、鮮烈な感動を呼ぶ傑作長編。<br />美しい山里が招く冒険と恋!