恋電話
●STORY:18歳高3の北川彩美は、1年前の自分のことを「恋に恋していた」だけだったと実感する日々だ。
カレシが、できた。
しかも大学1年生。
山口涼介は、たった1学年差なのに「オトナ」なのだ。
愛車でのデート、その行先が遠い海だったり、一流のレストランだったり。
同級生の友達カップルが幼稚に思えて、彩美は「カレに似合う女子になろう」と努力をするのだが。
とある日、涼介のクルマの灰皿に‘口紅の付いた煙草の吸い殻’を発見してしまってパニックに陥る。
感情のままケンカ別れをして、それっきり。
毎夜の涼介からのラブコールも途絶えたまま。
彩美は、考える。
オトナなカレに甘えすぎていたのかも? そして彩美は、受話器を手にして……。
●作品MEMO:昭和62(1987)年8月の講談社X文庫ティーンズハート新刊ラインアップ内の1冊。
花井愛子の同レーベルでの5作め。
令和時代の10代女子には「?」でしかないが、昭和終盤の恋人たちの連絡方法は、イエデンまたは手紙のみ。
しかも固定電話は一家に1台が普通で「かけると相手の親が出る」リスクが高くて気軽にコールできなかった。
他にも、メールやLINEと違って手紙の「返信」は早くても数日後とか、当時若者に人気だったクルマの車種、料理名、DCブランドの描写や‘オマケあとがき’の内容などが、昨今のオトナ女子にとって「懐かし」さ満開の復刻バージョン。
もちろん電子版書きおろしの‘あとあとがき’と読み比べての楽しみも!!●WELCOMEBACK:講談社X文庫ティーンズハート電子版では「WELCOMEBACK」をキーワードに昭和平成のヒット作品を順次収録、展開予定。
その第1弾配信が、花井愛子の10作『1週間のオリーブ』『山田ババアに花束を』『またたびハウスSTORY』『ジュリエット宣言』『恋電話』『星の恋人たち』『10月のパイナップル』『恋曜日』『淡雪ロマンス』『銀色のボーイ』の同時配信。
各作品への感想コメントや今後のラインアップ希望など大歓迎!! ぜひぜひお寄せください。
●関連アイテム:『ときめきイチゴ時代〈ティーンズハートの1987-1997〉』『ムダな金はつかうな!』『ハナイ式ちょびっとダイエット〈50歳でもラクラクまにあう〉』
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